『因幡の白兎』あらすじ

　因幡の国の八上郡（現在の河原町）には大変賢く美しい八上比売という女神がおり、その噂は多くの神々が住む出雲の国にまで届いていました。若い兄弟神達（八十神）は、末弟の大国主命に荷物を持たせ、八上比売を妻にするため因幡の国へ旅に出ます。

　旅の途中、気多の岬（現在の白兎海岸周辺）で傷つき泣いている兎に出会います。泣いている理由を尋ねると、洪水でオキノシマに流された兎は因幡の国に帰ろうと鰐鮫を騙し背中を渡ってきましたが、あと一歩という所で嘘がばれ、怒った鰐鮫に皮を剥がれてしまいました。そこに通りがかった八十神にわざと間違った治療法を教えられ苦しんでいたというのです。

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　気の毒に思った大国主命は真水で体を洗い蒲の穂黄（花粉）にくるまれば治ると正しい治療法を教え、兎は無事に元の姿を取り戻しました。傷が治った兎は大国主命と八上比売が結ばれることを予言し、その通り八上比売は大国主命を選び結婚し、二柱の間には木俣神という御子神が生まれました。