神話「因幡の白兎」では鮫に皮を剥がれ、八十神に「塩水で体で洗い風に吹かれ乾かす」と誤った治療法を教えられ、苦しんでいた兎を大国主命が「真水で体を洗い、蒲の穂を用いて」癒すよう教え助けたと伝わっています。
皮を剥がれ苦しむ哀れなウサギ
蒲の穂といえば、下の画像のように水草の茎にアメリカンドッグがささったような形のものをイメージします。
アメリカンドッグによく似ている蒲の穂
白兎海岸のすぐそばにある、白兎神社参道に生える蒲の穂(ちょっと綿が出ている)
そして、蒲の穂の中には綿が詰まっていることから「兎はフワフワ、蒲の穂綿もフワフワ。ということは大国主命は綿を毛皮のかわりにして兎を癒したんだろうなあ…」と思いがちです。(私はずーっとそう思っていました)
ですが、実は大国主命が兎を治療するのに使ったのは、穂綿でなく穂黄(花粉)であったとされています。実際に、蒲の穂黄は漢方で、止血、鎮痛、利尿の生薬として用いられおり、傷を治療する効果があります。(自分がケガをしたときに試す勇気はありませんが…)
また、この大国主命が蒲の穂黄を使って兎を治療した行為は、「日本で最初の医療行為」とされており、大国主命は医療の神様としても信仰されてます。これら神話にちなみ、お隣の島根県の島根大学医学部付属病院は兎が蒲の穂にくるまっている姿をシンボルマークとしています。
アニメの本編中では何だか頼りなさそうな大国主命ですが、そこはさすが日本神話を代表する神様であります。すごいぞ大国主!えらいぞ大国主!
穂綿でなくまさか花粉に効能があることを知っていた大国主命って博識だったんですね🤓初めて知る情報ありがとうございます😉